夫が独立起業を決めて退職。そのとき妻は ・・・の巻
前にもちょっと書いたんですけど、
夫が会社をやめて独立起業しました。(士業なので正確には独立開業)
前の会社では夫は部長で、それなりの給料をもらっていました。
仕事はきつく、人間関係にも疲れて、もうやめたい、と。
安定した給料はなくなるけど、と言われ、悩むこともなく快諾。
むしろ、さっさとやめてしまえ。ぐらいの気持ちでした。
今どき、大手の会社にいても、一生安定しているという保証はありません。
突然の業績悪化、不祥事、リストラ、うつ、病気、
積み上げてきたものが一瞬でなくなることなんて、よくある話です。
一生同じ会社で我慢して働いて、一生面倒をみてもらう時代は終わった、と思います。
ブラック企業が蔓延し、「我慢して働く」なんてなんの美徳でもない。
インターネットやSNS、新しいアイディアや集客システムで、今や誰でも、元手なしでかせぐことができる時代。
資格やスキル、人脈、自由な発想と行動力を生かして、国境や地域、年齢にとらわれず、自由に働く人々が日本にも増えています。
起業なんて絶対失敗する、という人がいますが、じゃあ大手企業に就職したら絶対成功するのでしょうか。
どちらにも、同じくらいリスクがあり、メリットがある。
それなら、まわりの目は気にせず、自分に合った方で自由に働いたらいいんじゃない、と私は思います。
いや、そうはいっても子どももいるし。
教育費に住宅ローン、老後の費用、いったいどうするの。
そう心配される方もいるでしょう。
起業に向いている人と向いていない人もおり、
一概に起業したい旦那は無条件で応援すべき、とは思いません。
チェックすべきと思うところをあげます。
・起業に向けて、きちんと貯金をしているか
(起業にかかる初期費用、プラス生活費の1〜3年分)
・起業に向けてのイメージが具体的か(田舎でのんびりカフェでも経営したいとか、明らかに現実逃避的な夢は却下)
・営業など、人と積極的に交渉するのが苦にならないか
・責任感が強く、途中で投げ出さないか。粘り強さはあるか
・起業に向けての勉強や準備を少なくとも1年以上、継続的に行なっているか。同業者の実際の話などを聞いて、仕事のプラス面もマイナス面も、具体的にイメージしているか
・交流会などで同業者の知り合いを増やしているか
・他と差をつける独自性のあるアイディアはあるか
・社会貢献や仕事の楽しさだけでなく、お金を稼ぐという意志をはっきり持っているか
・その新しいビジネスは、妻から見て将来性、収益性があるか
うーん、最低これだけは、という部分でもけっこうありますね。
はっきりいって、ひとつでも不安要素があるなら、徹底的に話し合うべきです。
明らかに見込みがないビジネスだったり、よく知らない誰かの真似だったり、現実逃避の夢なら、早々に諦めた方がいいでしょうし、本気なら妻を説得しようと向こうも真剣にビジネスを考えるようになるでしょう。
あくまで理性的に、こういう理由で成功できると思えないし、こういう部分で考えが甘く、本気を感じられない。本気で私を説得したいと思うなら、継続した行動で示してほしい、と伝えることです。
うちの場合は、3年以上前から、独立開業を目指して準備してきたこと、貯金や勉強、さらなる資格の取得、人脈の構築など、開業に必要なことはすべてやってきたことから、反対する理由は一つもありませんでした。
むしろ、早く開業しなさいよ・・・っていう。
人脈を生かし、最初から割とスムーズに仕事を始めていますが、まぁこれからどうなるかはわからないので、私も覚悟しないとと思っています。
人生山あり、谷あり。
失敗しても、やってみて何か得るものがあるならそれでいいと思っています。
起業で成功することよりも、お互いいろんなことに挑戦して、支え合える人がいることが、幸せかなと。
大事な家族が今笑顔でいることは、自分が安定した老後を迎えることよりも、私にとって大切なことです。
もちろん、それって甘いんじゃない?って思うことがあれば容赦なく言いますけどね。
自分や世間体のためじゃなく、相手のことを思って言うダメ出しは、一番近くにいる妻の役目だと思います。
自分の生き方も問われる、夫の退職、起業。
自分だったらどうするかなって考えてみると、関係や人生について見直す契機になるかもしれません。