大手企業夏のボーナス平均97万円が、上位何割ぐらいなのか真剣に考える
年2回発表される、大手企業の夏と冬のボーナス。今回は97万円でしたね。
ニュースのコメントに寄せられる「自分はもらってない」という悲痛な声、声、声。
これもまぁ毎年恒例のことなのですが、ふと疑問に思うわけです。
じゃあ誰が97万円をもらっているんだろう?と。
もちろん、大手企業の社員なんでしょうが、実際、労働者の上位何パーセントくらいが、97万円のボーナスをもらっているんだろう。
そんな疑問を解明するため、ちょっと調べてみました。
「大企業と、大手企業は違う。」
これ、知ってました?
私中小企業以外の、大企業のボーナスの平均値なのかと思っていたんですが、よくよく調べると、大企業と大手企業は違うようです。
はっきり調査対象が書かれています。
・国内大手企業83社
大企業じゃなく大手。そしてもう一つ
・調査対象は、原則として東証1部上場、従業員500人以上、主要21業種大手 251社。
その83社のリストをみたいなーと思ったのですが、見つけられず。
大企業の定義は存在しないのですが、中小企業の定義は、中小企業基本法において定められており
・製造業の場合、資本金3億円以下 または 従業者数300人以下
・卸売業の場合、資本金1億円以下 または 従業者数100人以下
・小売業の場合、資本金5千万円以下 または 従業者数50人以下
・サービス業の場合、資本金5千万円以下 または 従業者数100人以下
つまり、これを超える規模の企業は大企業です。
「経済センサス-基礎調査」によると、大企業は約1万1,000社、企業数全体の0.3%程度で、従業員数は全体の30%程度と言われています。(全体で見るとすごーく少ないけど、従業員数で見ると多い)
それが大手企業となると、各業界の知名度の高いトップ企業だけです。
1万1000社の大企業のうち、この調査の対象となっているのは251社です。
さらに、回答したのは83社。
大手企業の中でも、業績の悪い企業はあります。業績が悪く、ボーナスがない場合や少ない場合はあまり公表したくないでしょうから、251社のうち、さらに上位3分の1ほどになると思われます。
つまり大企業のうち、大手企業に該当するのは2.2パーセント程度。今回の調査に回答したのは、0.7パーセント程度。
雇用数でいえば、約3割を占める大企業の従業員数の0.66パーセント。
つまり1万人の労働者がいれば66人くらいが今回調査対象となる大手企業の社員で、アンケートに回答したのは内22人。
ということになります。
例えるなら1万人のうちの22人ですから、もはや平均とは乖離しており、公表する意味がない気がします。
企業数でいえば、2016年の経済センサス調査によると、個人も法人も、全て合わせて385万となっています。
法人だけに絞っても187万社ですから、そのうち調査に回答したのが83社ということは、83÷1870000=0.00004439、0.0044パーセントということになります。
0が多すぎて、もう、どんだけ少ないのか想像できない。
そんだけ少ない一部の大手企業の平均に、毎年がっくりしたり憤ったりするのって、バカらしいと思いませんか?
日本の経済状態を示す何の指標にもなってないし。
というか、どうでもいいな。と思いました。私は。
というわけで、長々と書きましたが、
大手夏のボーナス平均は、全体労働者人口の上位約0.2パーセントくらいの人が勤めている超有名企業の平均だった。
というところで、ガッテンしていただけましたでしょうか〜〜。
それではまた次回!