我が家の教育方針は「自分で決める!」小2で学童をやめた息子。
うちには、子どもが二人います。
我が家の教育方針は1つだけ。それが「自分で決める」です。
息子にはもう徹底的に、いろいろなことを3歳くらいから自分で決めさせています。
自分で決めたことは、他の人に迷惑がかからないことでない限り、尊重します。
例えば最近、小3の息子は「今年はおれ、半袖半ズボンで過ごす!」と勝手に目標を決定。
寒さで震えながら毎日半袖半ズボンで登校していますが、口ははさみません。
まぁ「寒いなら上着着たらいいのに・・・」ぐらいは呆れて言いますけど。
そんな息子は、小2の3月で学童クラブをやめてしまいました。
どうしても嫌だ。行きたくない、と。
フルタイムで共働きの我が家にとって、夏休みも一日中みてくれる学童は大助かりだったのですが、やめるかどうかは、最終的に子ども自身が決めました。
学校がない長期休みの日は、朝から晩まで一人で過ごすことになる。
学校がある日は、一人で帰宅して宿題をやり、一人でおやつを食べ、一人でバスに乗って、毎日変わる習い事の時間に間に合うようにカギをかけて家を出る。
正直、難しいと思いました。
息子はしっかりタイプではなく、はっきり言ってうっかりタイプ。
4時半の習い事と5時からの習い事と4時45分からの習い事があり、曜日と時間、バスの時刻表を覚え、時間に合わせて友達との遊びを切り上げて、一人で支度して出発する。
大人でも戸惑うでしょう。
もしなにか友達とトラブルがあったら?
バスが来なかったら?行き先を間違えてバスに乗ってしまったら?
道中変な人から声を掛けられたら?
ケガや具合が悪くなったら?
私は業務中は基本スマホの利用が禁止されているため、息子を助けることができません。
帰宅は6時半過ぎ。
心配は山ほどありました。
でも私たちの出した結論は、
本人がやりたいなら、やらせてみる。
・友達は家に呼ばない
・習い事に行く時間の前に、遊びを切り上げる
・何かあったら、私とパパに、スマホから連絡する
・宿題は終わらせる
など、基本的な約束をして、学童なし生活がスタート。
そして、やめて10ヶ月が経つわけですが、びっくりするくらい、息子はしっかりしてきました。
なかなかやらなかった宿題を、一人でできるようになっている。
遊びをきちんと時間に切り上げて、遅れずに習い事に行っている。
忘れ物も減っている。
特にびっくりしたのが、トラブルがあった時の対処能力です。
一人の時に落し物の鍵を拾った息子は、交番に届けていたそうです。
拾った現金も同様に届けた、と後から聞きました。
友達が自転車で転んで怪我をしたときは、その友達を家まで送り、その後その子の自転車を家に届けたそうです。
(それは後日、その友達のお母さんから聞きました)
自分が転んで怪我をしたときは、水道で流してなんとかし。
お腹が痛くなったり具合が悪くなったときは、私に連絡して習い事をお休みし。
バスが来ない日は、自転車で習い事の場所まで行き。
雨なのに傘もささずに出かけたり、鍵が開けっ放しだったり、呆れる場面や危なっかしい場面も多々あるのですが、
トラブルのたびに息子が自分で考え、対処して、どんどんたくましくなっていました。
私は、一人で過ごす時間にも息子にたくさんの経験をしてもらいたいと考えています。
危ないからあれはダメ、これはダメ、ではなく、失敗してもいいからなんでも挑戦してみればいい、と。
普通のお母さんだったら言わないかもしれない息子との約束があります。
「一人の時間、あなたはどこに行ってもいいし、なにをしてもいい。お母さんはあなたを信頼している。それだけ、忘れないで」
そして、1つ付け加えています。
なにか面白いことがあったら、お母さんにも教えてね、と。
息子は一人の時間、自転車で30分以上かかる隣町を冒険したり、大きなシャベルを使って仲間たちと秘密基地を作ったりしています。
習い事の帰りに、友達と店に寄り道することもあるようです。
それは楽しそうに、時々、こっそり教えてくれます。
今はたくさんの秘密を友達と共有していく、人生の大事な時期。
そこには、大人が顔をしかめることも含まれているかもしれません。
でもその特別な時間が、のちのちの人生を豊かにしていくものだと思っています。
なにをしてもいい、というのは、何でも許されるということではありません。
なにをしてよくて、なにがダメなのか、
もう自分で判断できるのだから、自分で責任を持って決めなさい、ということです。
小学校低学年であっても、きちんと考え、物の良し悪しを判断することができる。
それには、「自分は大人に愛されて、一人前の人間として信頼されている」という実感が必要である、というのが私の考えです。
逆に言えば、自分は親から愛されて信頼されているんだという思いがあれば、あれこれ細かく言わなくても、子どもは大人と同じようにきちんと考え、行動できるものだ、と。
習い事についても、
「行くのも休むのもやめるのも、あなたの自由だから、自分で決めなさい」
と伝えています。疲れてめんどくさいから行かない、という日は、連絡をくれます。
私は、それでいいと考えています。
私の仕事は、習い事の月謝を支払うことで、行くか行かないか決めるのは、息子自身でなければならない、と。
いやいやなら、行かなくて結構。いやいや行っても、身につくものはありません。
自由にしていい、というのはめんどくさいことはやらなくていいということではありません。
自由とは自分で考えてしっかり責任を持つことだと、息子は理解し始めていると思います。
週3回もあるそろばんは、息子が選んだ習い事ですが、行きたくない時期もありました。
まったく覚えず、むしろ計算が遅くなって、1年経っても級が上がらず、向いていないからやめた方がいいのではと思ったことも一度や二度ではありません。
もともと、勉強やめんどくさいことが嫌いな息子。
でも続けてできるようになることで、少しずつ面白いと思う瞬間が増えているようで、
最近では、「そろばんどんどん早くなるから、面白い!」と言っています。
子どもは毎日成長しているのだな、と実感しています。
一年前にできなかったことが、一年後にはできるようになっている。一か月前にできなかったことが、一か月後にはできるようになっている。
子どもは日々、変化しています。
「うちの子には無理だわ」
学童をやめた話をしたとき、同じクラスのママさん数人に言われた言葉です。
でもうちの子だって、最初は無理と思われる状態だったわけです。
「自分で決めたこと」を「周りに信頼されて任されたとき」、子どもはびっくりするぐらい変わります。
「できる子」だから任されるんじゃない。
「きっとできる」と思われて任されるから、できるようになるんです。
学童をやめたことと息子の変化は、それを私に教えてくれました。
信じること。「今できない子」を信じ続けること。
失敗してもダメでも、周りになんと言われても。自分だけは諦めずトライさせ続けること。
これが、多分一番大切で難しいことなんだ、
子どもたちは、毎日私にたくさんのことを教えてくれます。